コロンブスの卵、百匹目の猿、そしてファーストペンギン

コロンブスの卵、100匹目の猿、そしてファーストペンギン

こんにちは、マスターです。

今日は、私が職業訓練校で講師をしている際に、生徒たちに伝えているお話を紹介します。 テーマは「コロンブスの卵」「100匹目の猿」「ファーストペンギン」。

何も教えずに始める理由

私は職業訓練校で、ボディケアやタイ古式マッサージを教えています。

4〜6ヶ月のコースの中で、前半2ヶ月は床で行うタイ古式マッサージ、後半2ヶ月はマッサージベッドの上での施術を学びます。ところが、後半のベッドの上での施術が始まるとき、私は生徒たちに何も教えません。

「うつ伏せの相手を満足させるようにやってみてください。」

そう言うだけで、あとは自由にやらせます。

なぜか?

それは、社会に出たときに「習っていないからできません」という人間になってほしくないからです。

仕事では、習っていないことを突然やらなければならない場面がたくさんあります。そのとき、「できません」と言うか、「やってみよう」と挑戦するかで、人生の展開は大きく変わります。

もちろん最初は戸惑います。でも、自分なりに工夫し、試行錯誤しながらやることで「楽しい!」という感覚が芽生えてくるのです。

そして、ある程度考え抜いたあとで、私がヒントを与えると、

「そんな方法があったんですか!」

と、目を輝かせながら吸収していきます。

こうして生徒たちは、教えられる前にまず「自分で考える力」を身につけるのです。

コロンブスの卵

この話をするときに、私は「コロンブスの卵」の話をします。

コロンブスがアメリカ大陸を発見した後、「俺だって航海に出ていたら発見できた」と批判する人がいました。

するとコロンブスは、卵を取り出して「これを立ててみろ」と言います。

みんな挑戦しますが、卵はコロコロ転がるばかり。

そこでコロンブスは、卵の底をポンと叩いて少し潰し、見事に立ててみせました。

すると、批判していた人たちは「そんなのなら俺だってできた!」と言います。

でも、それを最初に思いついて実行したのがすごいんです。

つまり、「見せられた後なら簡単に思えることでも、自分で考えて最初にやることが大切」なのです。

生徒たちにも、「まずは自分で考え抜いてみよう」と伝えています。

100匹目の猿

次に、「100匹目の猿」という話をします。

宮崎県の島で、ある猿が芋を海水で洗って食べ始めました。

それを見た他の猿たちも真似をし、やがて島全体に広がりました。

そして、驚くべきことに、なんと200km離れた別の山の猿たちも、誰に教わることなく芋を洗い始めたのです。

ある一定数の猿が行動を変えると、まるで集合意識のように、その行動が広がっていく。

これは、私のクラスでも起こります。

1人が何かを試し始めると、やがてクラス全体が影響を受け、どんどん成長していくのです。

ファーストペンギン

でも、新しいことに挑戦するのは怖いものです。

そんなとき、「ファーストペンギン」の話をします。

ペンギンたちは、高い崖の上から海に飛び込むとき、躊躇します。

なぜなら、

  1. 高いところから飛ぶ恐怖
  2. 海の中に天敵がいるかもしれないという恐怖

があるからです。

でも、最初に勇気を出して飛び込んだ1匹が大丈夫だとわかると、次々に飛び込み、やがて群れ全体が海へと進んでいきます。

そして、最初に飛び込んだペンギンには特権があります。

それは「一番に美味しい魚を食べられること」。

勇気を出した者には、必ず見返りがあるのです。

だから、私は生徒たちにこう言います。

「怖いかもしれない。でも最初に飛び込んだ人には、いいことがあるよ。」

まとめ

こうして私の授業は、

  1. 何も教えずに考えさせる
  2. 自分なりに試行錯誤する
  3. 気づきを得る
  4. その後に教わることで吸収力が高まる
  5. クラス全体が成長する

という流れで進んでいきます。

社会に出ても「習っていないからできません」ではなく、「挑戦してみよう!」というマインドを持ってもらうために。

コロンブスの卵にならないように、100匹目の猿のように仲間と成長し、ファーストペンギンのように勇気を持つ。

そんな考え方を、生徒たちには身につけてもらいたいと思っています。

これからも、こうした話をしていきます。

今日もありがとうございました!

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